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健康を応援する壺造り黒酢 安心・安全・本物はこうして作られる

 3月号と今月4月号の2回にわたり、何故壺作り黒酢が優れた健康効果を持つのか・・その製造上の特徴をこの特集でご紹介しています。

   壺作り静置発酵法は鹿児島に伝わる独特で、極めて伝統的な醸造方法です。手間をかけた誠実な仕事と高い職人技術が求められます。このような場合、一般的には伝統的な醸造方法をかたくななまでに守ることが良しとされるように思います。しかし当社はそれだけでは満足できませんでした。食品として第一に求められる安全性・信頼性を大切に守りつつ、より健康効果を高めるために何が必要か・・常によりよい方法があるのではないか模索し、技術革新に勤めてまいりました。
 
  今号では当社が独自に研究・開発した技術や手法をご紹介してまいります。


■手間をいとわない、独自の「全麹仕込み」

 当社の黒酢は「全麹 黒酢玄米」「全麹 黒酢大麦」などとあるように、商品名に「全麹」の言葉がついています。これは原料に使用する玄米(又は大麦玄麦)を全て麹に加工して仕込む、当社独自の技術と手法によって製造されていることを表しています。

  他社の壺造りの場合、仕込みは下麹、蒸し米、水を仕込み、最後に上麹を振ります。麹と蒸し米の割合は約1:2で、最後の上麹は発酵中の液に雑菌が混入するのを防ぐ蓋の役割をします。これに対して当社では霧島伏流水と麹のみを使用して仕込みを行っています。当社の黒酢は先月にご紹介しましたが、原酢で1リットル当たり約320g、酸度調整した黒酢でも約230gと、原料の使用量が多いことが特徴ですが、その原料を全て麹に加工して仕込んでいます。

黒酢
手前:アクリルハウス  中央奥:製麹棟
 

手前:アクリルハウス 中央奥:製麹棟

  麹の加工は手間と時間がかかるのですが、この全麹仕込みを可能にしているのが国分工場で稼動している、1回に最大3トンの麹を作ることが出来る巨大な全自動製麹装置です。製麹装置は品種、季節に応じて最適な温度、湿度、時間になるように全工程をコンピュータ制御しているため、安定した品質の麹を作ることが出来ます。これにより蒸し米を使わない全麹仕込みが可能となります。

麹の量が多いため発酵が促進されて原料由来のアミノ酸が沢山出てきますし、麹菌の数が多いので雑菌の繁殖も抑えられ、高品質の黒酢を作ることが出来るのです。


 

■独自に開発した大麦黒酢

  壺造り黒酢は一般的に米を原料にしていますが、当社では玄米黒酢に加え、独自に開発した大麦黒酢の生産にも力を入れています。日本人の主食は米であるため、必然的に米を原料にした黒酢が一般的に作られてきました。しかし目を世界に向けると、麦を主食とする地域・民族の方がむしろ多いのが実情です。又栄養的にも米に勝るとも劣らないものがあります。そこでこの大麦の玄麦を使って黒酢を作ってみたら・・・の着眼点から生まれたのが大麦黒酢です。

 大麦黒酢を作る場合、始めに大麦を軽く遠赤焙煎したのち種麹を加えて大麦の麹を作り、玄米黒酢と同様に仕込んでいます。こうして出来た純粋の大麦黒酢を、お酢博士として有名な昭和大学医学部中山貞男助教授(現 保健医療学部教授)にお願いした、ラットを使った玄米黒酢との比較実験で、動脈硬化症の指標になる高脂血症、肝臓障害などでも玄米黒酢よりも優れた点もあることが立証されています(※)。又大麦黒酢は玄米黒酢に比べて、匂いやクセが少ないので使い易いと感じる方も多いのです。

※ 黒酢歳時記20年10月号 特集「黒酢で生活習慣病の克服を目指す」はこちら

黒酢
手前:アクリルハウス  中央奥:製麹棟

全麹大麦原酢

大麦黒酢の書籍・小冊子


■最適な醸造条件を維持・清潔なアクリルハウス


 伝統的な壺造りでは南向きの斜面などの露天に壺を並べて醸造しています。太陽熱によって温められた壺の中で、液に対流が起こって発酵が進むため、壺作りでは太陽熱が重要な役割を果たします。この露天に並ぶ壺群が、映像的にいかにも伝統や職人的なイメージを感じさせるのですが、当社ではあえてアクリルハウスの中に壺を並べて醸造しています。イメージよりも、よりよい黒酢を作るための実質を重視する、ここにも伝統を超えた独自の技術が生きています。

 鹿児島は日本本土の最南端にあるため夏は極めて暑く、年に数回台風も来襲し、降水量も多いのです。露天で醸造している他社では、仕込みは発酵に適した気温になる春と秋に限られます。そして発酵はその年の天候不順などにも左右され易いのです。一方アクリルハウスは仕込み壺の発酵管理や太陽熱を利用した温度管理も容易なことから、真夏以外は年間を通した仕込が可能です。

  壺作りでは発酵期間中に低温が続くと、酢酸菌の働きが止まり、酸敗や発酵不良の原因ともなります。アクリルハウスはそれを防いでくれますが、それ以外に自家保有の5本の温泉源を利用して、ハウスの地中の配管に温泉を通すことで、寒冷時の温度管理に役立てています。アクリルハウスは清潔で衛生管理が行き届いているばかりでなく、一年中最適な醸造条件を維持管理することが出来るのです。 また南国のイメージが強い鹿児島ですが、冬は以外に寒く雪も降ります。

アクリルハウスと仕込み壺

アクリルハウスと仕込み壺

■科学的な品質管理

 当社では健康のために黒酢の飲用をお勧めしていますので、調味料として酢っぱければよいというわけにはいきません。遊離アミノ酸など高いレベルの成分値が要求されます。当社では仕込んでからおよそ一週間毎に成分測定をして、科学的に品質管理をしています。測定項目は、糖度(麹菌による発酵ででんぷんが糖に変わる)、アルコール度(酵母の働きで糖が酒に変わる)、酸度(酢酸菌の働きでアルコールが酢に変わる)、そして遊離アミノ酸の量、着色度やpHを測定します。実際の壺の中では3つの発酵が同時・複合的に進行していきますが、それを常に測定することで最良の醸造が可能となるのです。そしてこれを支えているのが最新の測定機器。国分工場には高速アミノ酸分析計をはじめ、分光光度計、アルコール測定装置など数々の測定装置が導入されています。これも黒酢に対する独自の理念の追求によるものです。

アミノ酸分析
仕込み壺の発酵管理

アミノ酸分析

仕込み壺の発酵管理

  同時に黒酢は食品ですから、成分だけでなく味も大切。発酵中は成分測定とは別の熟練した醸造技術者が毎日のようにすべての壺を点検管理します。雑菌が繁殖すればそれを除去したり、種酢(原液酢)を上からかけて消毒するなど、手間隙かかる作業です。この発酵期間がおよそ3ヶ月。もし読者の皆様が国分工場にいかれてハウスを見学するとき壺の口を赤い渋紙でふたをしてあれば、その壺は発酵中。甘酸っぱいにおいが周囲に立ち込めています。ビニールで蓋をしてあれば発酵は終わり、熟成期間にはいっているということです。又蓋を閉めているビニールテープの色で玄米や大麦など原料の種類だけでなく、発酵の程度もわかるように区別されています。微生物による発酵は微妙で一壺ごとに違うので、木目細かな管理が必要となるのです。


■風味が生きる生絞り、非加熱だから栄養を壊さない

限外濾過装置  黒酢は発酵・熟成を経て製品化されるとき問題になるのが酢酸菌です。

  これを瓶詰めのときに完全に取り除かなくてはいけません。他社では「火入れ」といって、加熱殺菌するのですが、これでは風味が損なわれてしまいます。

  当社では幾重にもフィルターで濾過した後に、限外濾過装置の超ミクロフィルターで完全に取り除きます。その結果加熱をせずに酢酸菌を取り除くことが出来るため、風味の良い黒酢を作ることが出来ます。そして同時に豊富に含まれる大切な遊離アミノ酸を変質させることなく商品化することが出来ます。ここにも独自の理念と技術が生きています。

限外濾過装置

 
 

■仕込み壺も自家製

焼き上がった素焼きの壺と焼成釜  アクリルハウスに整然と並ぶ黒いセラミック製の仕込み壺、なんと自家製で、同じ国分工場の中で焼成しています。口までの容量が65リットルの大型の壺を作るのは専門の製陶会社でも難しいのですが、これを苦心の末、独自の製造技術の開発に成功しました。

 それは当社が黒酢醸造を始めた当初、壺作りがすっかり廃れていたため、大型の仕込み壺を充分に確保することが困難であった背景があります。高品質の黒酢を安定的に供給するためには、仕込み壺の安定確保が不可欠と考えた創業者が独自の開発を決心したのです。工場内のセラミック棟には巨大な焼成釜が4基並んでいます。黒酢はもちろん酒や味噌・醤油まで加えた全国の醸造会社で、これだけの設備と技術を持っているのは、日本広しと言えども健康医学社だけ(?)ではないでしょうか。

焼き上がった素焼きの壺と焼成釜

 

 

 

 




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